今年もハロウィンシーズンがやって来ました。
毎年報道される渋谷のハロウィンですが、日本のハロウィンとは一体何なんでしょうか。
そもそもハロウィンとは
古代ケルト民族の文化が起源といわれています。
古代ケルトでは11月1日が元旦、10月31日が大晦日とされ、その夜に先祖の霊達が家族に会いに来ると信じられていました。しかし悪霊も一緒にやってきて、作物をダメにしたり、現世の人間に悪い事をするといわれていました。そこで人々が考えたのは、恐ろしい化け物に仮装して、悪霊を驚かせて追い払っていた。というのが由来だそうです。
そこから各地へ広まり、時代の流れと共に、祭りの目的や意味合いも変わり、
子供達が仮装して民家を周り、「トリックオアトリート!(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ)」と言ってお菓子をもらうのが一般的になりました。
渋谷のハロウィン
日本各地でも街や市、自治体単位で様々なハロウィンイベントが企画され、大人も子供も楽しめるイベントとして定着しました。
しかし、渋谷のハロウィンは年々過激さを増しており、2018年にはトラックを横転させ逮捕者も出ました。混乱に乗じてスリや痴漢などで逮捕者も出ており、もはや世紀末。
そしてハロウィンが終わった翌朝には、路上に残される大量のゴミ。
「赤信号みんなで渡れば恐くない」の集団心理から「渋谷なら多少悪さしても捕まらない」、「渋谷は無法地帯」と勘違いしている人もいるのではないだろうか。
渋谷のハロウィンは中止できる?
ここまで問題が増えてくると「中止した方がいいんじゃないか」と思う方もいると思いますが、そもそも渋谷区でハロウィンイベントを企画・開催して人を集めているわけではなく、自然発生的に人々が集まってきているのです。「開催」していないのだから「中止」しようがないのである。
今年から渋谷区ではハロウィン中の路上飲酒禁止、警備に1億円の予算投入を決定しましたがどこまで効果があるのかは不明。
地元商店街の方の意見としては、マイナス経済効果とも…
あまりの人の多さから、ハロウィンの夜はシャッターを閉めざるを得ない店舗もあるのだそう。クラブや飲食店などの店舗単位でイベントを開いているところもあるとは思うが、集まってくる人々の大半はスクランブル交差点、もしくはセンター街など、路上に繰り出して練り歩くのが目的なのだと思われる。スクランブル交差点の人混みを一目見たいと野次馬が集まり、更なる人混みを生む。まさに悪循環である。
何がここまで人々を駆り立てるのか?
渋谷はハロウィンに限らず、事あるごとに人々が集まってくるのをニュース等で報道される。年末のカウントダウン、サッカーW杯等々。こういった報道を見た人々に、「渋谷に行けば人が大勢いてバカ騒ぎできる」と記憶され、毎年どこからともなく人々が集まってくる。
騒いでストレス発散したいのであれば、カラオケ、ゲームセンター、ライブなど探せばいくらでもあるが、ハロウィンという非日常的なイベントで、コスプレする事で変身願望が満たされ、更には近年のSNSブームも拍車をかけ、承認欲求を満たすことができる恰好の場になっているのではないだろうか。
再開発が進む渋谷。行く末を見守りたい。